老朽化配管
200A×1800m 洗浄前
9kmラインを5分割施工
硬質スケールが20〜30mm付着
大きな流量低下、
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ピグクリーニング
管内面への研磨力が高いスパイクピグ
ワイヤーブラシピグを使うことにより
アンカー効果も高まり、樹脂の接着力
が高まります。三種ケレン相当の仕上り
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ピグライニング 配管は蘇りました
流量は回復し、配管の延命長寿化もできました
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それでは弊社のガラスフレーク入りビニルエステル樹脂の特長を見ましょう。
PUFフレークは当社のピグ内面ライニングに最適なように独自に開発・調合された樹脂で
あり、長距離配管の内面にも均一で、安定した塗膜が形成されます。ビニルエステル樹脂に
ガラスフレークを混入することで、ビニルエステルの持つ本来の高耐蝕性・物性がさらに向上しました。
フレークライニング樹脂の防蝕原理
充填されたガラスフレークが水平に、密に、数十層にも積層されることによって、迷路効果が薬液やガスの浸透を防ぎます。
通常のコーティング膜とガラスフレークを充填したコーティング膜の透過性比較モデル図
モデル図に示すようにPからQに至る距離が長くなり、それだけパスタイムが長くなって、母体が腐食されにくく、長々期の防蝕効果が期待できることになります。実績的にも2015年現在、35年前にライニングした高腐食性廃液が通る鋼管で、数年間で腐食していたものがいまだに問題がまったく発生していないことからもすでに証明されています。
PUFフレークの特徴
@水蒸気透過係数が非常に小さくなる。
上記のモデル図にあるごとく、他のコーティング材に比べて長期防蝕機能を発揮します。
A硬化時の収縮、及び線膨張係数が小さくなったことで内部応力が低減し、管内面との密着性が向上。高温下での繰り返し使用にもクラックや剥離が起こりません。
Bスパイクピグは管面の研磨力が非常に優れるため、そのアンカー効果の相乗効果で、接着力がさらに向上します。
C常温硬化タイプですから、現地施工、長距離施工が安全にできます。
特にPUFフレークビニルエステル樹脂は、長距離施工に適します。
硬化剤の調合で硬化時間を調整できるので、長距離配管、大口径配管の施工も可能です。
D各種の酸、塩基、溶剤、ガス等に優れた耐性を持っています。
E塗布後の内面にはスケールが成長しにくくなり、保守費用が節減できます。
PUFフレークの耐久力
PUFフレーク(ガラスフレーク入りビニルエステル)は理論的には「線膨張率の改善」と
「水蒸気透過率」及び「塩素元素の透過速度」から100年の耐久力があります。ピグ
ライニングでは塗布厚み1mm以上を基準として1.5mm〜2.5mmの塗膜厚みを確保。
先ずはPUFフレークの特性をご覧ください。
PUFフレークと一般防蝕材との比較
項 目
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PUFフレーク
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ピュアーエポキシ
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ポリエステル
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タールエポキシ
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水蒸気透過性
g/m3 24hr mmHg(1mmt)
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0.030
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0.257
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0.256
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0.257
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線膨張係数
cm/cm/℃ JISK6911
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2.2×10-5
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4.0×10-3
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3.0×10-3
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4.0×10-3
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塗布厚み
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厚塗り可
0.6〜4mm
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厚塗り不可
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厚塗り不可
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厚塗り不可
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評 価
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クラックが入り易い
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クラックが入り易い
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クラックが入り易い
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接着強度
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130kgf/cm2
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−
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−
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−
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使用温度
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液中
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95℃
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−
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−
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−
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ガス中
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130℃
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−
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−
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−
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この表から解るPUFフレークの特徴
接着力の向上
配管内に1mm〜2.5mmのガラスフレーク樹脂によるインナーパイプを形成するため
全体強度は130Kgf/cm2の接着力以上の強度があります。密着力比はタールエポキシ系
塗料の6倍になります。
線膨張係数
ガラスフレークを混入するコトで鋼管と同じ膨張係数になりました。
・鉄(SUS含む) 2.2×10−5
・PUFフレーク 2.2×10−5
・ピュアエポキシ 3.0×10−3
厚塗りが可能
線膨張係数が配管と同じになったことで、PUFフレーク樹脂は厚く塗ることが可能になりました。
セラミック、ガラスフレークなどの充填剤の少ないものは厚く塗ると所謂『樹脂リッチ』となり、
クラックが入り易くなる恐れがありましたが、PUFフレークでは厚塗り(通常1mm最大4mm)が
当社のピグ工法によって任意でできるため、パイプからの少量の漏洩なら止めることも可能です。
且つ耐圧も2.0Mpa程度なら耐えられます。
長寿命 100年寿命へ
下図のXMAによる海水中のcl元素の浸漬度からも100年以上の寿命が期待できます。
(理論値は100年以上になります)
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耐薬品性
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PUFフレーク
ビニールエステル
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塩酸 5%
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◎
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硫酸 5%
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◎
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硫酸 20%
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○
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苛性ソーダ 10%
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△
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塩化カリシウム all
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◎
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海水
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◎
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ナフサ
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◎
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灯油
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◎
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原油
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◎
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飲料水
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△
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ライニング施工後のパイプラインは
PUFフレークの特性により、内面が滑らかになり、圧損も小さくなり、さらにスケールが堆積し難くなりますので、長期的に安定した流量が確保できます。
[参考画像]
同時期に供用開始した配管の2年後の管内状態です。
ライニング施工前 ライニング施工済み
既に付着物が発生 色相のみ変化し、塗膜厚は変化無し
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